精力剤はなぜ空腹時服用が効果が出るのか
市販されている精力剤には飲み方を説明するための文書が添付されていますが、時折見られるのが「精力剤は空腹時に飲んだ方が効果が出やすい」ということです。
確かに空腹時に精力剤を飲むことで効果が強くなったと感じることは多い物なのですが、そもそもどうして空腹かどうかで効果が変わってくるのでしょうか。
飲食物は胃腸を介して成分が吸収される
このことを考える前にまず押さえておきたいのが、どのようなものであっても飲食によって体に入ったものは必ず胃腸を介して吸収されるということです。
点滴薬などだと血管に直接薬の成分が入っていくことになりますが、錠剤やドリンク剤は必ず胃腸を介して成分が吸収され、それから血液に乗る形で全身をめぐります。
ただ胃の中に食べ物が入っていると薬の成分が胃の壁に触れづらくなりますから、
吸収が少々鈍くなってしまうわけです。
精力剤を空腹時に服用すると効果が強くなる理由
このことを踏まえて考えると、空腹時服用で精力剤の効果が強くなるのは
「成分の吸収がスムーズに行われるから」というのが理由になってきます。
ドリンク剤であれば液体の形で胃に入っていくことになりますから食べ物があってもある程度スムーズに吸収されますが、錠剤になると食べ物が胃で消化されていくのと一緒に消化されて吸収されていきますので、吸収のスムーズさに大きな違いが出るのです。
成分の吸収がスムーズに行われるのであればそれだけ早く血液に成分が含まれることになりますから、空腹の際に精力剤を飲むとより効果が強まるわけです。
ただ牛乳などは胃の内側に膜を張る効果がありますから、食べ物と同じくらい吸収を阻害してしまいます。
ですからもし錠剤を飲むのであれば、なるべく水で飲むようにした方が良いでしょう。
空腹時に飲むかどうかはケースバイケース
ただしこの吸収に関して「それなら薬も空腹時に飲んだ方が良いのでは」と考えてしまうのは大きな間違いです。
確かに薬も空腹の状態で飲んだ方が吸収がスムーズに行われるのですが、本来想定していない飲み方をすると副作用が強く出てしまうリスクが大きくなってしまいます。
さらに胃に直接薬の成分が触れてしまうことで胃腸が荒れてしまうことも考えられますから、添付文書に書いてある使用法を徹底することが基本です。
もし精力剤などの添付文書に「食後に服用してください」という文言が含まれていたのであれば、それは胃腸を荒らしてしまう可能性があるものですから必ず食後に飲むようにしましょう。